これから転職を考えている人にとって、「安定」した会社で「成長」できる仕事は理想の仕事ですよね。
ただ、実際に転職情報を見ていると極端な話次の2つの仕事が多くを占めます。
- 安定しているけど、単純な作業ばかりの仕事
- 成長できるけれど、給与が低い仕事
もし目先の給与額だけを大切にするのであれば、ネームバリューのある大企業に依頼すれば良いでしょう。
しかし、これからあなたを成長させてくれる会社を選ぶのであれば、具体的にどう成長したいのか明確にして企業を探す必要があります。
このページでは、そのような会社をどのような視点で選べば良いのか解説していきます。
Contents
まず、あなたの「成長」の定義を確認しよう
成長したい!
このように考える人は多いですが、具体的にどのように成長するか明確になっている人は少なく、成長の定義が漠然としている人が多いです。
たとえば、「成長するためには英語を勉強しないといけない」といってオンライン英会話やTOEICの勉強を始める人もいます。
また、とりあえず資格を取っておいたほうが良いということで、資格勉強を始める人も多くいます。
今までできなかったことができるようになるという意味では、たしかにこれも成長だといえるし間違ってはいません。
ただ、その勉強を通じて将来どのような自分になりたいかまで見据えておかないと「こんなはずじゃなかった」と途中で後悔する可能性があります。
なぜなら、究極的にどのような人生を歩みたいのか見据えておかないと、日々費やす労力がバラバラになり勉強や仕事の成果が出にくくなるからです。
そのため、「なんで成長したいのか?」を明確にしておくことが大切なのです。
自分の商品を作ることを意識して成長する
成長する人が、最終的にどのような仕事や事業で成功を収めるようになるか考えてみたことはありますか?
多くの場合、「自分の商品を売る」ことに繋がる人が多いと言えます。
たとえば、経営で成功した人は社外取締役などで経営アドバイスをする立場になることで、役員報酬を得て大きな収益を上げていますよね。
わたしたちにもっと身近なYouTuberなら、チャンネル登録者が5万人を超えるような成功者になると、その経験を初心者に提供することで何千万円もの収益を上げることができるようになります。
このように、成功者に共通していえることは「自分の人生経験を商品にしている」ことだと言えるでしょう。
もう一度質問しますが、「資格の取得」はあなたを成功者に導くでしょうか?あなたの人生を圧倒的に豊かにしてくれるでしょうか?
そうではありませんよね。
もしあなたが人生で成功を成し遂げたいのであれば、あなたが得意なことで勝負して自分という商品を作る必要があるのです。
僕の目標はFIREすること
FIREとは(Financial Independence Retire Early)の略で、「経済的自立と早期退職」という意味があります。
僕の場合は、嫌々働かなくても良い環境を構築することを目標としています。具体的には、資産5,000万円を最短で築いて複利運用できる状態にすることです。
資産5,000万円を年利5%で回せれば250万円の配当、税金20%を引かれても200万円のお金を自由に使うことができます。
このお金があれば、働くことができなくなっても生きていくのに十分なお金を手に入れることができます。
- 我慢せずに言いたいことが言える
- やりたくないことに、いつでも堂々とNoと言える
目標が小さいなと思うかもしれませんが、僕が望んでいる目標はこれだけです。
人生100年時代に、他人のせいでストレスが増えて健康を壊してしまうのは、人生の損失です。
自分の頭で考えて「やってみたい!」と思ったことにいつでもチャンレンジするためには、時間が必要になります。
そのため、僕はFIREにむけて日々準備をしています!
成長産業の成長企業を探す
あなた自身がどのような成長を成し遂げたいか決まったら、次に身を置く産業と業界を考えます。
このとき意識してほしいのが、これから成長し続ける産業かどうかということです。
どのような商品・サービスも必ず次のようなサイクルを辿ることになります。
導入期⇒成長期⇒成熟期⇒衰退期⇒消滅
この中で、成長産業と言われるのが「導入期」「成長期」にある産業です。
たとえば、日本の直近40年のIT関連産業を振り返ってみましょう。
1980年代……ポケベル(消滅)
1990年代……インターネット(成熟期)、据え置きゲーム機(プレイステーション、スーパーファミコン)(衰退期)
2000年代……スマートフォン(成熟期)、パッケージのソフトウェア(衰退期)、モバイルのゲーム機(成熟期)
2010年代……スマホゲーム(成長期)、クラウドサービス(成長期)、継続課金サービス(成長期)
2020年代…….?
これらの製品に注目してもらうと分かりますが、年々プログラムが高度になっているにも関わらず、商品やサービスを使う費用がだんだん安くなっていることが分かりますね。
IT以外の成長産業はないのかと思う人もいるかも知れませんが、2000年に突入してからグローバル化とITの高度化が急速に進行したため、もはやこの2つを抜きにした成長産業は無いと言っても過言ではありません。
2020年の成長産業が「IT分野」なのは間違いない
2020年にどのような産業が急成長を遂げるのかは、恐らく誰もわかりません。
ただ、ひとつ間違えなく言えるのはITに関連した産業と会社が突出することは間違いないです。
医療、教育、福祉などあらゆる分野でITを使った事業が急速に発展していますし、今やインターネットやプログラミングのない生活は考えられません。
たとえば、僕も20年前は紙の地図や公衆電話・現金支払いを当たり前のように使っていました。それ以外の選択肢がなかったのです。
しかし、今や10万円もしないスマートフォン1台で地図検索・通話・決済の全てが完結します。
宿の予約から、移動、決済に至るまであらゆることがスマートフォン1台で済むようになったのです。
そのため、Google PlayやAppStoreの上位にいるアプリを作っている会社は、今後数年間で急成長する可能性が高いでしょう。
ジョブ型の仕事を選ぶ
あなたが将来、よりストレスのない仕事で高収入を得られる人間になりたいなら、最終的に「自分の商品」を作れるようになる必要があります。
そのために必要になるのは、「ジョブ型」の雇用形態に適応できるよう人材になることが大切です。
ジョブ型の反対の雇用形態を「メンバーシップ型」といい、2つの雇用形態の違いは次のようになっています。
雇用形態 | ジョブ型 | メンバーシップ型 |
採用している国 | 欧米 | 日本 |
どのような働き方? | 職務や仕事内容が明確で、必要なタイミングで人材を充てる | 職務を限定せずに採用する |
勤務地 | 固定 | 異動あり |
仕事の範囲 | 限定的・専門性が高い | 総合的・ジョブローテーション |
人材の流動性 | 高い | 非常に低い |
1970年以前の高度経済成長期から日本企業の働き方はメンバーシップ型がメインでした。
新卒一括採用、年功序列賃金、終身雇用の3本柱がメンバーシップ型雇用の特徴でした。
企業は毎年成長し続けることが前提でビジネス活動を行うことができたため、新卒採用の社員を大量に雇って才能ある人材を育てる事ができたのです。
成長しない人材も中にはいましたが、この雇用形態は長くいればいるほど多くのお金が稼げる制度だったため、スキルの高さについては関係ありませんでした。
スキルが低くても、残業や休日出勤など時間で成果を上げる時代背景があったため、このような雇用形態でも問題無く会社を回すことができたのです。
しかし、バブル崩壊やリーマンショックなどで成長し続けることができなくなった企業が多くなりました。
さらに、働き方改革で能力の低い社員を長時間働かせて成果を出させることができないのに、一定の給与を支払わなければいけない時代に突入したためメンバーシップ型の雇用は限界を迎えているのです。
また、ITの発達によりデータ集計や管理が人から機械に置き換わり始めています。今まではこのような単純労働も能力の低い人に仕事として回ってきていましたが、今後は能力の低い人は淘汰される可能性が高いです。
ジョブ型雇用は、個人も企業も求める働き方
メンバーシップ型の雇用を続ける余裕のある日系企業は、年々減りつつあります。
より短時間で、より少ない人件費で成果を出せない会社(=業務効率の低い会社)は今後存続する事ができません。そのため、短時間で成果を出せる人材の獲得が企業の課題になっています。
そうなると、企業の求める人材とは「他の人よりも飛び抜けた能力を持ち」「短時間で多くのアウトプットができる人材」であることが分かりますね。
このような人材が当てはまるのがジョブ型雇用の人材なのです。
そう考えると、「出身大学」「保有資格」だけではジョブ型人材になれないことが分かりますね。
何らかの専門性の仕事ができる人材でいる限りは、仕事を獲得し続けることができるのです。
またジョブ型雇用は需要が大きい仕事であれば、仕事を見つけることが容易なので居住地の自由が得られます。
たとえば、一軒家を建てた直後に異動で転勤させられるのはかなりの嫌がらせですよね。
でも、こんなことが日系企業では日常茶飯事であります。
取締役の年齢構成が40代以下が多い
これから成長分野で働くのであれば、働きたい会社の取締役が40代以下の会社を狙うようにしましょう。
僕も年齢が全てだとは思いませんが、それでも50代や60代の経営者が多い会社は思い切った決断がなかなかできません。
どうしても歳を重ねると「失敗したくない」という意識が強まったり、「定年を無事に迎えて退職金を満額受け取りたい」という欲望が強くなりがちです。
そうなると、思い切った決断をして自分の立場が不利になるよりは、無難な決断をして自分が会社にいる間は安泰に過ごしたいという欲求が全面に出てしまうのです。
一方、40代以下の取締役で構成される会社の場合「失敗しないと始まらない」という考えが強くあるため、とにかく失敗と反省を繰り返してヒット商品を生みだすという考えが定着しています。
そのため、これから転職を考えていて、成長することを目的にするのであれば取締役がどのような経歴の持ち主なのかチェックするようにしましょう。
過去の成功体験に囚われない、変化に柔軟な企業体質
また、「変化に柔軟な企業体質かどうか」も会社を選ぶ上で重要な要素です。
市場の変化が激しい現在では、安定して働ける場所というのは皆無と言っても過言ではありません。
たとえば、2015年には就職したい会社の上位に入っていた「航空会社」が2020年になったら、新卒採用を見送るほど経営状態が悪化する事態に直面してしまいました。
一方、会社名だけでは何をしている会社なのか分からない会社もありますよね。
- YAMAHA
- オリックス
- SONY
思いつく限り、この3つの会社については何の会社なのか一言ではわからないほど、たくさんの事業を抱えています。
一つの事業が転んでしまったら、儲かっている事業に人材や経営資源を割り振ったり、衰退を察したら撤退するなどしてうまく立ち回ってきたからこそ生き残ってきた会社です。
常識に囚われずに、時代に合わせて柔軟に事業を変えられる会社が現在も成長し続けています。
会社ですらそうなのですから、個人のあなたも時代に合わせて過去の成功体験が役に立たなくなる未来があることを肝に銘じておきましょう。
まとめ
あなたが成長するためのヒントになる自分の軸の探し方や、会社の見方を解説してきました。
成長する会社というのは攻めるべきときには資産と人材を投じて、経済停滞で守るべきときには撤退など思い切ったことができる会社だと言えます。
これから成長する会社はIT事業に積極的に進出し、市場の変化に柔軟に対応できる会社であることをおさえておきましょう。